プロ格闘家転向を表明した北京五輪柔道100キロ超級金メダリスト、石井慧(21)=国士大=が、世界最大の総合格闘技団体「米UFC」でのデビューを目指す。17日、石井の尊敬する武藤敬司(45)=全日本=と石井陣営のスタッフが明かした。来春にも練習拠点を米国に移し、6月にも初陣に臨みたい意向だ。現UFC世界ヘビー級王者ブロック・レスナー(31)=米国=との夢対決へ突き進む。
石井の標的が決まった。金網に囲まれたオクタゴン(8角形)リングの総合格闘技・UFCだ。新日本や米WWEで活躍したレスナーがトップに君臨し、ひじ打ちもOKの過激なルールが特徴。日本人では宇野薫や須藤元気らが活躍し、石井も柔道時代からあこがれた団体だ。
関係者によると、宇野が所属する慧舟會で、金網を想定した練習に石井は取り組み「自分には金網があっている」と自信を深めたという。
石井はこの日、都内で行われたプロレス大賞授賞式に、親交のある澤田敦士(25)の新人賞受賞の祝いに駆けつけた。自身の進路には口を閉ざしたまま裏口から退散したが、尊敬する武藤には初対面の感激から胸の内を吐露した。
武藤が代弁する。「石井は来年UFCに乗り込むと言っていた。いろいろなことを彼は考えている」とした上で、「プロレスの素材として彼は最高。全日本に来たらうまく伸ばしてあげられる」とラブコールだ。
石井はUFCとまだ接触しておらず、来春の渡米後に交渉をスタートさせ、6月にはデビューのリングに上がりたい意向という。現在は兄貴分の秋山成勲や吉田秀彦らとも交流。総合格闘技の基本づくりに没頭し、「60億分の1」への道を模索する。
By サンスポ
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