F1世界選手権第17戦中国GP決勝(19日、中国・上海国際サーキット=1周5.451キロ、56周)選手権ランク首位で史上最年少での年間優勝に王手をかけていたルイス・ハミルトン(23)=マクラーレン=が今季5度目、通算9度目の優勝。しかし、ランク2位のフェリペ・マッサ(27)=フェラーリ=が2位に入り、王座確定は最終戦のブラジルGP(11月2日決勝=日本時間3日)に持ち越された。日本勢ではトヨタのティモ・グロック(26)による7位が最高。中嶋一貴(23)=ウイリアムズ=は12位だった。
小躍りしながら表彰台に駆け上がると、天に向かってウインクしながら英国国歌を聴いた。快挙達成は持ち越しとなったが、ハミルトンがポールトゥウイン。マッサとの差を5ポイントから7ポイントに広げ、最終戦は5位以内で王座確定という有利な状況に「天を味方につけて戦うことができた。夢にまた一歩近づいた」と、満面の笑みを見せた。
12日の日本GPではスタート直後、1コーナーで無謀なブレーキングをするなどして自滅した。だが、この日は「今季最高のスタート」を切り、13周目には今季初となる最速ラップを刻んでゴールへ一直線。昨季の中国GPで年間王座よりGPの勝利に熱くなり、結果的にリタイアした轍(てつ)は踏まなかった。
昨季は最終戦で7位に終わり、7ポイント差をつけていたライコネン(フェラーリ)に逆転で王座を奪われた。今季は同じ得点差でマッサと一騎打ちになるうえ、舞台は相手の故郷であるブラジルのサンパウロだが、「ブラジルでは中国以上にうちの車が強いはず。去年と同じ失敗はしない」とキッパリ。23歳の史上最年少王者誕生を目前に、完全な“アウェー戦”も受けて立つと宣言した。
By スポニチ
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