フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、フランス杯が14日にパリで開幕し、3月の世界選手権で初優勝した浅田真央(18)=愛知・中京大中京高=は女子ショートプログラムで得意のジャンプが乱れ、58・12点で2位だった。
バンクーバー冬季五輪を来季に控え、浅田真はこれが今季初戦。冒頭の2連続3回転ジャンプが3回転-1回転になったほか、単発の3回転ジャンプもミスで2回転にとどまった。
浅田真は15日のフリーで、逆転でのGP通算6勝目を目指す。(共同)
浅田真央の話
「出来はあまり良くなかった。強気でいくことができなかった。どうしてか分からないが、気持ちが強くないと体も動かない。(フリーは)今日のことは忘れてやりたい。練習でしっかり確認して、本番は考えすぎずにやりたい」
観客から悲鳴にも似たため息が漏れた。得意のジャンプで相次いだミス。原因を問われた浅田真は力ない声で答えた。「強気でいくことができなかった。気持ちが強くないと体も動かない」
2連続3回転を予定した最初のジャンプは一つ目で体が回りすぎ、3回転-1回転になった。演技後、「どうして跳べなかったのか」とタチアナ・タラソワ・コーチに聞かれた浅田真は「自信がなかった」と答えた。
冒頭のミスを引きずってか、昨季エッジの使い方が不正とされ苦しんだルッツも助走スピードが落ちて中途半端に踏み切り、2回転に。修正を図ってきた踏み切りも適正とは見なされなかった。
予兆はあった。大会前のロシア合宿を「調子が悪い日もあった」と振り返っていた。公式練習や直前の6分間練習でもジャンプに不安を残し、その残像が本番にも影響したかもしれない。
振り返れば昨季もシーズン序盤はジャンプが乱れ、苦しんだ。今は完成度を上げていく段階。初戦の重圧についても否定はしなかった。
首位ロシェットとは1・42点差。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)など高難度の技をそろえるフリーでの逆転は十分に可能だ。「考えすぎずにやりたい。あとは気持ちだけ」。世界女王の称号にふさわしい演技を見せたい。(共同)
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