ACL1次リーグ第2節(鹿島2-0上海申花、18日、カシマスタジアム)“救世主”大迫様だ! 今冬の高校選手権で10得点を挙げて1大会得点記録を塗り替えた鹿島の大型ルーキー、FW大迫勇也(18)=鹿児島城西=が、プロ公式戦初先発した上海申花(中国)戦でプロ公式戦初ゴール。先制点もアシストとチームの全2得点にからむ大活躍で、公式戦2連敗中と危機に陥りかけていたチームを3試合ぶりの白星に導き、通算1勝1敗とした。
プレーで十分、特別なパフォーマンスは無用。ただ照れ笑いするウブな18歳に、万雷の拍手が降り注いだ。初先発の大型新人FW大迫が、まだ高校在籍中の3月にして、早くもプロ初ゴールだ。
「素直にうれしい。チャンスが来たら、やるしかないと思っていた」
1-0の後半35分、FWマルキーニョスの左サイドからの低弾道パスへ、左足をダイレクトで振り抜いた。敵DFを避けるため、1度接近したゴールから再び離れてボールを受けてのシュートは決して簡単ではなかったが、豪快にネット上部をヒット。今冬、1大会10得点の高校選手権記録を更新した高い能力を、プロでも発揮した。
前半終了間際には、中央で巧みなターンを駆使しての縦パスでMF野沢の先制点をアシスト。全2得点にからむ活躍で、泥沼に陥りかけていたチームを救った。鹿島は11日のアジアCL第1戦・水原戦(水原)に1-4、15日のJ1・新潟戦(東北電)に1-2と連敗中で、オリベイラ監督は日本代表FW興梠を外して大迫のプロ公式戦初スタメンを決断。「先発はきのう(17日)の夜聞いた。予想はしてなかったけど、気持ちの入れ替えはスムーズにできた」と背番号34。過度の緊張で睡眠不足に陥ることもなく、指揮官の“切り札”としての期待に応えた。
試合後には野沢に促されて観客席へ向かい、拡声器を使ってあいさつ。「チャンスが来たら結果を出すように頑張るので、よろしくお願いします!」と初々しく頭を下げると、その後も「まだ始まったばかり。これで終わらないようにしたい」と殊勝な言葉を繰り返した。しかし、視察した日本代表・岡田監督は「まだまだ運動量とかプレーは少ないけど、“モノ”は持っている」と潜在能力の高さを高評価。これから何度も鹿島を救うはず。そしてジャパンを救う日も、近い将来やってくるに違いない。
By サンスポ
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