プロボクシングのWBC世界フライ級王者・内藤大助(34)=宮田=VsWBA同級王者・坂田健史(28)=協栄=の統一戦プランが急浮上した。来年設立50周年を迎える協栄ジム・金平桂一郎会長(43)が24日、記念イベントの一環で実現を目指し、内藤陣営も前向きの姿勢。両陣営とも元WBA世界Lフライ級王者・亀田興毅(22)=亀田=との対戦は先延ばしする意向を示した。
5度目の防衛戦が迫った王者・坂田はこの日、都内の協栄ジムで3回のスパーリングを公開し、鋭い連打を披露した。挑戦者デンカオセーン・シンワンチャーとは昨年11月に対戦してドロー決着。1回にはダウンを喫しており、「勝つことで王者としてアピールできる」と厳しい表情を浮かべた。
協栄ジムにとっても負けられない防衛戦だ。金平会長は、前日4度目の防衛戦で内藤が11回TKO勝ちしたことを受け、「内藤Vs坂田」の統一戦構想を進展させる意向を示した。2人は01年7月に対戦。当時日本王者だった坂田に内藤が挑戦し、引き分けている。
大みそかの坂田の防衛が条件となるが、協栄ジムは来年、設立50周年を迎え、ビッグイベントを計画する。「興毅戦も視野にあるが、何を考えているのかわからない。内藤戦が最優先」と明言し、坂田も「大きな舞台で(内藤と)決着をつけたい」と闘志を燃やす。
内藤が所属する宮田ジム・宮田博行会長(42)も、興毅との対戦には消極的。内藤のV5戦は、同級1位との指名試合が内定しているが、「(WBCが)指名試合を延ばすことを許せば、内藤の名を歴史に刻み込むビッグカードを組みたい。興毅? 頭にない。統一戦よりも、もっと大きい試合かもよ」と意味深長な笑み。前日の防衛戦後、「(興毅も)候補の1人」とした発言を撤回した。王者陣営の微妙な“亀田離れ”。フライ級戦線が揺れ動く。
By スポニチ
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