K-1世界GP2009(28日、横浜アリーナ)K-1ヘビー級王座決定トーナメントで前田慶次郎(22)が、決勝でグーカン・サキ(25)=トルコ=を延長1Rの末に2-0の判定で破り、第2代王者に就いた。日本人戦士のK-1王者は世界MAX(70キロ以下)を2度制した魔裟斗(30)に続き2人目。ヘビー級では初の快挙となった。
一発勝負が、新星を誕生させた。無印男が、厚く高いヘビー級の壁を突き崩した。前田がトーナメントで頂点に立った。1回戦で「顔を見るのもこわかった」というメルヴィン・マヌーフ(オランダ)に1RKO勝ち。3Rでは決着がつかず、延長に突入した決勝は手数でサキを圧倒した。
「勝っちゃった。めっちゃ、ボクに(流れが)きてますね」。昨年4月のマイティ・モー(米国)との対戦では延長で判定勝ちしたが、テレビ中継でカットされた。まず、ファンの目を引きつける熱いファイトを見せることが大切と自覚。積極的に攻撃することを心がけた。
右後頭部に星を刈り込んだ奇抜な髪形。入場曲はいかつい体に似合わず大塚愛の「さくらんぼ」。まだ、キャラクターの“正体”は見えない。現在は時給1000円で週2、3日アルバイトをしているが、「お金も入るし、週1回に減らそうかな」と豪快に笑う。「重量級の侍」から目が離せなくなった。By サンスポ
バダ・ハリの王座はく奪により空位となったヘビー級王座を巡っては、メルヴィン・マヌーフ、タイロン・スポーン、グーカン・サキ、前田慶次郎が参加しての王者決定トーナメントが開催。並み居る強豪を前に、下馬評ではまったくといっていいほど名前の挙がらなかった前田だが、1回戦で“野獣”マヌーフにカウンターをさく裂させて1RKOで沈め、決勝戦でもトルコの新鋭グーカン・サキを延長判定で撃破。K-1史上初となる、重量級での日本人王者に輝いた。
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