長谷川2階級制覇へ25戦全勝男と対戦!…11・26WBC世界フェザー級王座決定戦
スポーツ報知 - 2010/9/16 8:01
プロボクシング前WBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(29)=真正=が11月26日にWBC世界フェザー級王座決定戦で2階級制覇に挑むことが15日、分かった。真正ジムの山下正人会長(48)が明かした。相手は25戦全勝の同級1位フアンカルロス・ブルゴス(22)=メキシコ=。既に同級2位にランク入りしている長谷川だが、4月のバンタム級王座陥落後7か月ぶりの再起戦は、いきなりクラスを2階級上げての世界戦となる。
長谷川が再起即世界戦、しかも未知の階級での2階級制覇に打って出る。この日、神戸市内の所属ジムで朗報を聞き「これ以上、モンティエルにこだわっていても仕方ない。僕は前に進んでさらに上を目指す」と言い切った。
山下会長は「今日、WBCからフェザー級王座決定戦出場の通達が正式に届いた」と話した。陣営は4月に王座を奪われたWBC世界バンタム級王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)との再戦を目指していたが、8月末に交渉が決裂。転級申請を行い、11日発表のWBCランキングで長谷川はフェザー級2位にランクされた。
現フェザー級王者エリオ・ロハス(ドミニカ共和国)は昨年7月に粟生隆寛(帝拳)から王座を奪取し、今年2月に初防衛に成功。7月の練習中に右肩を負傷し、9月に予定していたWBA王者ユリオルキス・ガンボア(キューバ)との統一戦をキャンセルした。長期離脱が避けられず、2度目の防衛戦ができないため、WBCが「休暇王者」に認め、同時に空位になった正規王座を争う決定戦を設定した。
対戦相手のブルゴスは25戦全勝のホープ。世界戦の経験こそないが、攻守のバランスがあり、かつKO率7割超のハードパンチャー。試合は名古屋でWBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチに出場する粟生とのダブル世界戦として行われる。
長谷川は練習後、携帯電話のサイトで見つけたブルゴスの試合の動画を見入っていた。「まだ相手の特徴は分からない。世界戦は12試合も経験してるし今から焦らなくてもいいでしょ」と静かに闘志を燃やす。かつてのV10王者が新たな挑戦に踏み出す。
◆フアンカルロス・ブルゴス 1987年12月26日、メキシコ生まれ。22歳。04年12月にプロデビュー(初回KO勝ち)。06年10月、WBC米大陸フェザー級暫定王座獲得。09年2月にWBCカリブ連盟フェザー級王座獲得(防衛2回)。戦績は25戦全勝(18KO)。身長173センチの右ボクサーファイター。
◆WBCの休暇王者 正規王者が戦線復帰まで半年間を超える故障を抱えた場合にWBCが認定する制度。休暇王者が認められると、WBCはランク上位者同士による王座決定戦を行い、正規王者を決める。休暇王者には復帰後の正規王者への挑戦権が優先的に与えられる。WBAにも同様の制度がある。
◆長谷川が挑む記録 日本人選手の2階級制覇は過去に6人いるが、王座陥落後の再起戦で2階級制覇をかけた世界戦を行い、成功したケースは畑山隆則(横浜光、スーパーフェザー、ライト)ただ1人。長谷川が勝てば2例目となる。また、長谷川はこれまでのバンタムからスーパーバンタムを飛び越えフェザー級での2階級制覇挑戦となり、1階級またいだ飛び級での2階級制覇に成功した選手は過去に例がない。
PR