マルケスが王座防衛に成功、4階級制覇へ前進
今夏最大のボクシングイベントが日本時間8月1日、米国・ラスベガスのマンダレイ・ベイ・イベントセンターで開催された。
今大会では、3月にフランシスコ・ロレンソを下して再起を果たした元2階級(WBC世界フェザー級、WBA世界スーパー・フェザー級)制覇王者ホルヘ・リナレスが、約3年ぶりにラスベガスのリングに登場。メーンイベントでは、昨年2月に死闘を繰り広げたファン・マヌエル・マルケスとファン・ディアスが、再びWBA・WBO世界ライト級のベルトを懸けて激突した。
マルケスはフェザー級でIBF、WBA、WBOの3団体のタイトル獲得後、WBC世界スーパー・フェザー級王座を戴冠。昨年2月には、今回対戦するファン・ディアスを破ってWBO世界ライト級王座、WBA世界ライト級スーパー王座を獲得。3階級制覇を成し遂げ、この試合を通過点にメキシコ人初の4階級制覇を目指す。対するディアスにとっては、王座奪還のための雪辱戦となる。
試合序盤、ディアスは前回の対戦とは異なり、注意深く相手の動きを探りながら距離を取りつつ左ジャブを放っていく。マルケスは様子を見ながら左ストレート、左フックを打って自分のペースを保つ。徐々に攻勢を強める両者は、積極的にパンチを繰り出し、相手を威圧しながら試合の主導権をつかもうとする。
中盤はマルケスの巧みな攻めの前になかなか攻め手が見つからないディアスが、足を使いつつ手数を増やして攻撃の糸口を探る。ディアスのパンチで右目を腫らしたマルケスだが、ペースを崩さず冷静に相手の動きを読んで左右のワンツーをヒットさせる。
互いに激しく打ち合いながらも、堅い守りでダウンを与えない両者。12ラウンド終盤には足と止めての殴り合いを見せたが、勝負は判定となる。判定は116-112、118-110、117-111の3-0でマルケス。ディアスを下して王座防衛に成功した36歳のマルケスが、4階級制覇に向けて着実に前進した。
■世界プロボクシング
8月1日(日)米国・ラスベガス マンダレイ・ベイ・イベントセンター
<WBA・WBO世界ライト級タイトルマッチ>
○[王者]ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)
(12R判定3-0)
●[挑戦者]ファン・ディアス(米国/元3団体統一世界ライト級王者)
<WBA中南米ライト級王座決定戦>
○ホルヘ・リナレス(帝拳/元WBC世界フェザー級王者、元WBA世界スーパー・フェザー級王者)
(10R判定3-0)
●リカルド・フアレス(米国/元WBO中南米スーパー・フェザー級王者)
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