痛みが再発した右腕をどうすることもできなかった。第1セット、3-4で迎えた第8ゲームをダブルフォールトで落とすと、錦織は淡々とした表情で主審に歩み寄って途中棄権を申し出た。
前週行われたブリスベーン国際で痛めた右腕を再び襲った異変。「腕全体が痛い。昨日も今朝も完ぺきに痛みがひいていたわけではなかった。ちょっとでも痛くなったらやめようとコーチと話していた。やっぱり来週(全豪オープン)がメーンになるので」と話した。
序盤は飛び上がって打ち返す得意の強打で元世界ランキング1位のフェレーロを振り回した。3-1とリードを奪ったが、徐々に右腕に疲労が蓄積。第7ゲームを終えて、手首からひじまでマッサージを受けたが、結局4ゲーム連続で失った時点で勝負をあきらめた。
19日からの全豪オープンを見据え、メルボルンに入ってからは治療に専念する予定だ。「筋肉がパンパンに張っているといった感じで、初めてこういう痛みが来た」。四大大会デビューの昨年6月、ウィンブルドン選手権を腹筋痛で途中棄権した二の舞いになりかねないピンチだ。(共同)
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