長谷川V10は「通過点」王座在位すでに具志堅超えた!
スポーツ報知 - 2009/12/13 8:00
◆報知新聞社後援 ワールドプレミアムボクシング世界戦 WBC世界バンタム級 王者・長谷川穂積―同級9位アルバロ・ペレス(18日・神戸ワールド記念ホール) WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積(28)=真正=が、V10で日本人選手最長政権の“初1位”を手に入れる。防衛回数や連続KO防衛記録は元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏に次ぐ2位のままだが、同氏が持っていた4年4か月の王座在位記録を4か月更新中だ。12日は最後のスパーを公開。「V10も通過点にすぎない」と言い切った現役最強チャンプが、勝って正真正銘の「具志堅超え」を果たす。
長谷川が「2位の男」をついに返上する。国内史上2人目となる2ケタ防衛への挑戦に注目が集まるなか、ひそかに更新中の日本人選手NO1の記録があった。数日前に関係者から聞き「知らなかった」。在位としては8月に具志堅氏に並んで更新中だが、本人も「勝ってこそでしょう」とモチベーションを高めた。
トップに名を残すのは並大抵ではない。世界戦連続KO防衛は具志堅氏の6戦連続に次ぐ2位(4戦連続中)。世界戦スピード防衛記録も輪島功一氏が37年前に樹立した109秒に次ぐ2位(V9戦の148秒)。V10達成後も防衛回数は2位のまま。減量苦から次戦にも階級転向する方針だが「どうせなら13回以上防衛したい気持ちもある」と、1位の座にこだわりを見せていた。
快進撃を続けている今も、05年4月に初戴冠したころの初心を持ち続けている。この日は当時から続けている「ゲンかつぎ」の山下正人会長との2回のスパーで全117回を締めた。「通過点にすぎない。気だけを抜かずに仕上げていく」。戦前にあえて相手の映像をほとんど見ないのも「油断しないため」だ。
4年8か月かけて「現役最強王者」の称号を不動のものにした。パンチの違いを見せつけているバンタム級での卒業試合に「打ち合いに来てくれた方が早く終わっていい」とKO宣言も飛び出した。具志堅氏以来30年ぶりとなる5戦連続KO、輪島氏を抜くスピード防衛へ。長谷川の使命は、記録にも記憶にも残る圧倒的なパフォーマンスを見せることだ。
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